不動院は、和歌山県高野山にある真言宗準別格本山である。
本尊は、弘法大師が自ら彫ったと伝えられる不動明王(秘仏)である。
不動院は延喜7年(906)済高が西谷に開創した十二坊の一つで、山階宮家の菩提寺として知られ、「山階別院」の称号を得ている。
紀伊続風土記には、嵯峨天皇の皇子が大師堂以下十二坊を建てて、菩提心院と号したのに始まり、東寺長者済高が居住して月上(がつじょう)院と称したと記されている。
境内には、永暦元年(1160)に亡くなった美福門院の陵墓がある。
現在食事処として使われている庫裏は安土桃山時代の創建で、和歌山県の指定文化財となっている。
南海高野線高野山駅からバスで蓮花谷下車、徒歩5分。