鏡の井

鏡の井は、神戸市須磨区にある。
当地の案内碑には次のように記されている。

 鏡の井由来
仁和三年(八八六年)光孝天皇のいかりにふれて 須磨の地に配流された在原行平は
多井畑の村長の娘「もしほ」「こふじ」の姉妹が浜辺に汐汲みに来たのにあい 「松風」「村雨」の名をあたえて寵愛した
この鏡の井は二人が姿を写した姿見の井といわれている。

在原行平(818-893)は、平安時代の歌人である。
平城天皇の皇子 阿保親王の第2子で、在原業平の同母兄。884年正三位、民部卿を兼ねる。
885年に行平の邸宅で催された「在民部卿家歌合」は、現存最古の歌合として知られている。
古今集巻十八には須磨に蟄居した時の作 「わくらばに問ふ人あらば須磨の浦に藻塩たれつつわぶと答へよ」があり、源氏物語の須磨の巻はこれに拠ったともいわれる。
この歌にちなむ謡曲「松風」は須磨を舞台として、行平に愛されたという海女 松風、村雨の霊が登場する作品である。→ 謡蹟めぐり 松風
古今集巻八に「立別れ因幡の山の峯に生ふる松とし聞かば今帰りこむ」があり、百人一首にも採られている。



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